移住者体験談
前田健
移住先 | 飯山市 |
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移住年月 | 2017年12月 |
年代 | 40代 |
家族構成 | 夫婦、子ども2人の4人家族 |
職業 | 会社員 |
週末田舎暮らしをしながら仕事環境を整える
埼玉県に住み、都内の会社に勤務していた前田健さんは、2017年に長野県飯山市の外様地区に中古住宅を購入。住宅をリフォームしながら、埼玉県と長野県飯山市を行き来する「週末田舎暮らし」をはじめました。
妻と、小学生と高校生の子供2人は一足先に飯山市に移住。前田さんも本格的に飯山市に生活の拠点を移すため、仕事環境を整えているところです。
田舎暮らしを考えるようになったのは、仕事で出会ったヨーロッパの人々
東京都出身で都内の輸入商社で働き、スイス、イギリスなどヨーロッパに行くことが多かった前田さん。ヨーロッパの自然豊かな地域で、普段の暮らしに満足して生活している人たちと出会い、それまで持っていた「田舎暮らし」のイメージが変わったそうです。
都会生活の多忙さで、日々の暮らしのストレスを海外旅行や趣味のバイクで発散していた前田さんは、「自分はこれから、どんなところに住みたいのだろうか?」と自問自答し、日本各地を旅しながら、移住先を検討するようになりました。
温泉、スキー、山、川、きれいな空気…自然環境がそろっている飯山
そんな前田さんがあらためて飯山市を訪れたのは、空き家バンクに気になる中古住宅物件を見つけたことでした。
まずは東京にある長野県のアンテナショップ「銀座NAGANO」で飯山市が定期的に開催している移住相談会に家族全員で参加。その翌週には、中古住宅を見学するために飯山市に訪れました。
前田さんの母親は長野市の出身。子どもの頃北信エリアにはよく訪れていて「広がりのある山並みと田園風景が印象的だった」と語ります。
「いまはもう、長野市あたりは自然が減ってきたなと感じています。飯山には自然がかなり残っていて驚きました。温泉、スキー、山、川、きれいな空気といった自然環境が、こんなにそろっている場所は世界でもそんなにないと思います。お米や野菜など、地元のおいしい食材も魅力ですね!」
中古住宅を購入して週末田舎暮らしをはじめてからは、
「家にいて、普通に家族と生活しているだけで満足感を得られるようになりました。たとえば、畑に行ってちょっと草刈りをするだけでも楽しい!」のだそうです。
飯山の豊かな自然環境に魅了された前田さん。「そんな環境に、北陸新幹線で首都圏から2時間未満でアクセスできる」というメリットも、移動しながらの週末田舎暮らしを経て大いに実感したそうです。
暮らしの困りごとは、ご近所さんに相談すると何とかなる
「田舎暮らしならではの、ちょっとした困りごとは、集落の人に相談すると何とかなる」というのが、ご近所づきあいにおいて前田さんが実感しているところ。
冬は積雪のため、坂の途中にある家まで前輪駆動車で上がるのがきびしい…と、ご近所さんに話したら、すぐに大通り沿いにある屋根付き駐車場を紹介してもらえました。
飯山では農作業用の機械や軽トラックを持っている人が多く、自宅以外の便利な場所に車庫を確保している人が多いのです。その駐車場を間貸ししてもらえることになりました。
家の扉の工事をどこに頼んだらいいのかと聞いた時は、元大工のご近所さんが来てくれて、あっという間に作業をしてくれたとか。
そしてある日。何か音がするなぁ、と思って外に出てみたら、ご近所さんが前田さんの畑をトラクターで耕してくれていたそうです!
以前からお願いはしてあったそうですが、その後、耕しっぱなしの畑をみかねて肥料入りの畝も作ってくれて、「好きなの植えてみな~」と野菜の苗までいただいて、ご近所さんのおかげで家庭菜園ができあがりました。
飯山に移住して、家族関係にも良い変化が
飯山に住んでからは、子どもたちから今日学校であったことなどを話をしてくれるようになり、家族の会話が増えたそうです。以前は子供たちに話しかけても、「別に…」と、つれない返事だったとか。
「家族の会話が増えた理由ですが、自分自身の都会生活でのイライラが減って、精神的に余裕ができたからではないかと」と、分析する前田さん。
子どもたちの変化も感じています。「自分でいろいろ考えるようになって、たくましくなりましたね」
奥様は「子供たちがもっと小さいうちから移住すればよかった」と言っているとか。
「下の子が通う小学校では飯山の自然環境を生かしたさまざまな体験ができるので、上の子にもそういう体験をさせたかったそうですよ」
田舎暮らしで家族みんなにうれしい変化が。豊かな自然に囲まれた飯山での普段の暮らしを、しみじみと味わっている前田さんご一家でした。