移住者体験談
越智勇気・朋子
移住先 | 栄村 |
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移住年月 | 2014年4月 |
年代 | 30代 |
家族構成 | 単身→3人暮らし |
職業 | 地方公務員・見習い猟師 |
移住したきっかけ
「緑のふるさと協力隊」というNPO法人が行っている制度を利用して2010年に初めて栄村に来ました。その時は農作業や畜産などのボランティアをしながら1年間、月5万円(光熱費・家賃・車と車の燃料費は役場が負担)で暮らしました。そのまま帰ろうかと思っていたところ、2011年3月12日に長野県北部地震。大学もあったので一度は福岡へ帰ったのですが、役場から復興支援員にならないかと誘われて、2014年から本格的に移住し、2016年からは役場の正職員となりました。現在は地域振興に関わる仕事です。
趣味の範囲ですが、鉄砲の免許もとり、見習い猟師として先輩たちのあとについていかせてももらっています。他は山菜採り、自家用の畑や田んぼなんかも。一軒家も借りてちょこちょこ改装したりしながら住んでいます。囲炉裏も復活させてみました。将来的にはこっちが本業になったらよいな。
大学での勉強や、村の文化に触れる中で、「お金を稼ぐために生きる」のではなく「生きるために生きたい」と思い始めたことも、こちらで暮らすことのきっかけになりました。
妻の朋子とは栄村で知り合いました。知り合いの農家さんに大豆の仕入れに来ていたときかな。縁があって一緒になれ、子も授かりました。子供が、この地でどういう成長をしていくのか楽しみです。
朋子のこと
朋子は「地層食堂(HP https://chiso-shokudou.tumblr.com/)」という名でケータリングやワークショップ等、主に食に関する活動をしているので、食事や山菜採り、家の改装こうしたほうがいい!何てことは彼女、畑や肉、改装の実働(時間があれば)は僕というようになんとなーく担当が分かれているかな。
朋子も移住者で、東京育ち、栃木に実家があります。隣の新潟県十日町市がやってる大地の芸術祭の仕事で芸術家のアシスタントとしてこの雪国に移ってきて、自分で仕事を始めたところで知り合いました。新潟県十日町市→長野県野沢温泉村→栄村と、近隣をうろうろして、仕事して、シェアハウスやゲストハウスにもかかわっていたみたいです。朋子の方が自営なので村暮らしを満喫していて「ザ・移住」って感じがします。
自分でいろいろ知ろうと思って動けば、面白いことやっている人もいるし、若い人にも会えるので、楽しいですよ。
移住して良かったこと
村は何でも面白いです。特にお世話になっている村の方々の山(植物・動物・地形などなど)の知恵。食事もオイシイ。畑や田んぼなどをやろうとすると、みんな教えてくれたり、そっと手伝ってくれたりしますしね。1年目で雪堀り(豪雪地帯なので雪かきではなく雪堀りと呼びます。)が難しかったときにも、いろいろな人に助けてもらいました。いろいろなものを勉強させてもらうにつれ、生きる力が少しでもついてきたかな、と思います。
大変だったこと
僕は正直気が小さいし、心配性なので、いろいろ人間関係に気を使ったりしていました。最近、あ、そんなに気にすることないんだな、と思うこともできるようになって、気持ちは楽になりました。あとは、庭が広いので草刈とか(笑)。年3~4回ほぼ1日かけてやります。雪も何とかなりますし、買い物も車とインターネットがあれば特に大丈夫です。週5の仕事で単独移住だと、結構集落行事や普段の仕事、自分の畑仕事でやらないといけないものがかぶったりして、時間のやりくりは都市部の生活より大変かもしれません。
都会と、栄村の違いといえば、栄村は集落自治を基本としているので、普段都会だと税金や共益費などのお金を払って、誰かにもらっている道の掃除や、水路掃除、集落の運営なんかも自分たちでやらなければなりません。集落に住んで、役員などにもなるようになってやっと自己責任という言葉の意味が分かった気がします。
後は水がおいしくて、安い!簡易水道なので基本的に山水に少し塩素が入っただけです。お米もオイシイし、山菜や野菜も取り立ては味が違います。食事を大事にする人には本当にいい場所だと思います。
移住を考えている方へのメッセージ
一度栄村にお越しを!連絡いただければ、時間が合う限り村の案内もします。村の生活が自分に合うかどうかはやっぱり一度来て、しばらく過ごさないとわからないかな。と思います。
また、栄村は集落ごとにも規模や特色があるので何度か足を運んでもらい、いろんな人に相談してもらって、住む場所を決めたほうが良いかなと。誰か一人でも集落の方と仲良くなれると、いろいろ教えてもらえて、助かります。