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    移住者体験談

    「いなかち」を発信していきます!

    東京都 伊那市 信州で働く

    平賀 裕子さん

    移住先 伊那市
    移住年月 2002年

    移住のきっかけ

    私は、都内の企業を退職後、夫と二人でアメリカの田舎で2年程暮らしていました。その際に、「自分や家族にとっての豊かな暮らしとは何なのか」を真剣に考えるようになりました。そんな時、ある本をきっかに伊那市を訪れ、西箕輪からすごく綺麗な南アルプスを見て、「この景色が毎日見ることができたらきっと幸せだろうな」と家族と話し、移住をすることに決めました。

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    仕事や子育てについて

    私は、「Wild tree(ワイルドツリー)」という会社を経営し、ミツロウキャンドルの輸入卸し売り販売を行っています。移住後5年間は自宅で、その後伊那インターチェンジの辺りにお店を構えていましたが、中心市街地でのキャンドルを使用したイベントに携わったこときっかけに、中心市街地商店街に店舗兼住宅を構えることになりました。また、子育てに関していえば、ずっと暮らしていた西箕輪の家は里山のふもとにあったので、子どもにとってはまさに森や山が先生でした。春には山菜、秋にはキノコ採り、冬は雪遊び、学校帰りにもいろいろなものを採集しては帰ってきて調理していました。先日大学生になった息子が「俺、もっと勉強すればよかったな~、でも、小さい時の過ごし方であれ以外の暮らしは考えられないから、やっぱりあれでよかったな。」と言っていました。きっと大切な何かを学ぶことができたのだと思います。

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    伊那市の特徴や特色

    一番の特徴は、時間と空間に追われずに暮らせること。そして、豊かな自然と人です。時間や空間に余裕があるからか、自然環境が豊かだからなのか、伊那市で暮らす人たちは、自然に周りのことを気にかけてくれ、他愛もない会話やコミュニケーションを大切にします。そういった「人」として豊かな人がたくさんいることも伊那市の特徴だと思います。

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    地域溶け込むコツや苦労

    自分のできることで貢献できればいいと漠然とは思っています。
    現在は中心市街地の活性化を目指すグループの一員として、有機野菜農家や飲食店のご協力のもと、商店街の皆さんと毎月1度「いなまち朝マルシェ」を開催しています。加えて、地元産アカマツの間伐材を活用し、椅子やテーブルなどを組み立てるキットの販売を通して、伊那谷の恵まれた森林資源を商店街からも発信する「KEES(キーズ)」プロジェクトのプロジェクトリーダーも務めており、さまざまなイベントを通して伊那市の魅力を発信しています。

    将来の夢や目標

    商店街の皆さんが快く私たちを受け入れてくれた様に、これから伊那市への移住を検討している皆さんに対して、受け入れ側、受け入れられる側双方の気持ちが判るからこそ、いろんな場所や地域への仲介役になれたらいいとも思っています。
     私たちは「いなかち(伊那価値)」という言葉を創って遊んでいます。「こういうのを“いなかち”って言うんだよねー」と。丁寧な暮らしや人を受け入れる寛容さ、素敵だと思う所や人、モノなど、質を大事にしていける暮らしを発信していこうと思っています。また、この先10年間の目標は、「いなかち」という価値観を定着させることです。「いなかち」=自然体で生きられる心地の良い暮らしということが認知され、暮らしの質に目をむけた価値観が社会で大事にされることを、いなまち商店街から実現したいですね。

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