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産科医療が充実しています~長野県立信州医療センター~産婦人科医長の堀田先生にインタビュー
須坂市街地にある総合病院「県立信州医療センター」は、地域の基幹病院として大きな役割を担っています。2018年に産科医師の増員や新たな施設の整備など受入れ体制を充実させ、さらに産前産後のサポートを進めています。
産婦人科医長の堀田大輔先生に、ご自身の仕事や産科の取り組みについて話を聞きました。
●信州医療センターで産科医になろうと決めました
産婦人科医長の堀田先生は長野県上田市出身。趣味は、スノーボードや読書(村上春樹が好き!)、温泉(仙仁温泉の洞窟風呂に入ってみたい!)、海外旅行は長期休みを使ってこれまでフランスやインドなど10数ヶ国を旅しているそうです。そんな多趣味の堀田先生ですが、なぜ医療の道を選んだのか、産科医師になろうと決めた経過をお聞きしました。
「医療の道に進むことを決めたのは、高校時代に友人が精神的な病を患い、自分ができることは何だろうと考えたことがきっかけでした。栃木県の大学に進み、その後、信州医療センターで研修医として従事しました。研修期間中に担当だった産科医師のアドバイスに加え、患者さんにより近くで接し、笑顔で帰る姿をたくさん見たいという思いから産科の医師になることを決めました」
●須坂市に暮らして
「信州医療センターに着任して10年が経とうとしています。今は、いつでも出産に対応できるよう病院に近い場所に住んでいます。車で出掛けることもありますが、町なかなので車が無くても仕事や買い物で不便はありません。町を歩いていると古民家をリノベーションしたレストランや喫茶店があったりしてとても良い雰囲気です。仕事を終えた後は百々川緑地公園周辺をランニングしてリフレッシュしています。患者さんから見かけたよと言われることもあります」
●充実した出産体制づくりに取り組んでいます
「現在、信州医療センターでは産科医師3人(男性2人、女性1人)が出産に対応しています。この他にも婦人科や小児科の医師も加わりチーム一丸となって連携し産前産後のフォローを行っています。今、全国的に医師不足が叫ばれていますが、信州医療センターでも2016年から1年半ほど分娩の取り扱いを休止していた時期がありました。現在は新しい施設整備や医師の増員により充実した体制づくりに取り組んでいます」
信州医療センターの産科は、地域住民はもちろん里帰り出産を希望する妊婦さんにとっても安心して妊娠・出産・育児支援のサポートが受けられる大切な場所となっています。
●安心して出産ができるよう病室をリニューアル!
2018年秋、個室や2人部屋が新しく増え、お洒落なソファーが設置されるなど病室が大きくリニューアルされました。授乳室も移動してゆったりしたスペースが確保されています。
「安心して出産ができるよう、そして産後も頼られる場所となるよう、特にアフターケアの部分を充実させています。出産後、周囲の協力が得られないことで産後うつが増えているのも事実です。産後の体の回復に必要なリハビリや授乳のアドバイスが受けられる産後ケア事業は、今後カウンセラーを採用して育児指導の場を提供していくことも考えています」
「母乳外来は国際認定ラクテーション・コンサルタントの専門資格を持った助産師2人が産後から卒乳まで相談に応じ、お母さんが母乳育児に自信が持てるようにサポートをしています」
実際に近隣の病院で出産したお母さんに役立ててもらった例もあるとのこと。産後に同じ境遇の仲間が集まって子育てについて語り合える交流の場を月に一度設ける産後サロンの設置も目標にしているそうです。
*産後ケア事業
https://www.city.suzaka.nagano.jp/contents/item.php?id=5940d82b08b1e
産後の個室
陣痛室
新しくなったソファー
授乳室で産後のお母さんと赤ちゃんに会いました。2人とも地元のお母さんです。このうち一人は、今回で4人目を出産されたとのこと。地元だからこそ安心して出産できたと話してくれました。
~ 出産されたお母さんたちの退院後アンケートより ご紹介 ~
・先生たちのチーム感があってとてもよかったです!
・堀田先生は入院中も毎日様子を聞きにきていただいたり、こちらの思っていることや様子など、しっかり聞き出してくれるので、とても安心していました。
・緊急の帝王切開の手術にも迅速に対応していただき、無事出産でき、本当に感謝しています。ありがとうございました。
・医師、看護師、助産師さんに優しく接して頂き(お腹に赤ちゃんがいる頃から)安心した気持ちで過ごすことができました。
・医師や助産師さんのアドバイスのおかげで落ち着いて臨むことができました。
●今後も充実したサービスを提供する産科を目指します
これまで患者さんと関わってうれしかったエピソードを堀田先生が語ってくれました。
「不妊治療の患者さんが不妊治療により待望の赤ちゃんを授かり、無事に出産を終え、家族ととも退院されるときはうれしい気持ちでいっぱいになります。また最近では妊娠および産後のホルモンバランスの変化により産後うつとなり、子育てがうまくいかない患者さまも少なからずいます。その患者さんたちの支えとなり、産後うつが軽快し、赤ちゃんと楽しく過ごせるようになったなどの声を頂いたときにも、この仕事のやりがいを感じられる瞬間です」
「普段の仕事では、妊婦さんたちに心配や苦しみなど困り事を解決して帰ってもらうことを心がけています。健康で子育てできる環境づくりを大事にしていきたいですし、信州医療センターで子どもを産みたいと思ってもらえるよう、これまで以上に産科医療の体制を整えていきます。それには産婦人科や小児科の医師が皆で関わり、医師たちの結束と連携を最大限に活かしたチーム作りが大切です。私自身も心をこめた医療を提供し、今後も長く信州医療センターで勤めていきたいと希望しています」
●須坂市で出産できる喜び
信州医療センターは総合病院のため、いざという時を考えるとお母さんも赤ちゃんも安心して出産できるのが選ばれる理由です。病院が市の中心部にあることで産前産後のフォローも受けやすく心強いです。
私も名前が変わる前の当時の須坂病院で娘を出産しました。外は4月の桜が満開の時、心細かった私は退院するまで看護師さんたちを頼りに過ごした記憶が懐かしく思い出されます。あれから20数年、今は堀田先生をはじめチームの先生や看護師さんたちが温かく迎えてくれている信州医療センターの産科です。
(須坂市移住・定住アドバイザー 豊田貴子)
長野県立信州医療センター
〒382-8577長野県須坂市大字須坂1332
TEL026-245-1650(代表)
https://shinshumedicalcenter.jp/
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