阿智家族 暮らす、生きる。
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南国飯店の看板メニューといえば、チャーシュー麺。創業以来つづく鶏ガラと野菜のあっさりスープは、飽きのこない味で女性にもやさしい。ホテルの厨房で作っていた味とのギャップに、当初はお父さんはとまどいも多かったとか。郊外のお店が次に訪れたときなくなっていたりするのを見ると、寂しいと感じますよね。もうお店は終わるしかない…という父の言葉に心が動きました。 「10年余り、飲食とは畑違いの飯田市内の光学系企業でサラリーマンとして働いていました。転機となったのは店をやっている父が体調を崩したこと。やめると言い出した父の姿を見て、やっぱりこの店をなくすのは惜しいと思ったんですね」 国道沿いに南国飯店が開店したのは、今から約40年前のこと。東京のホテルで料理人として働いていた大介さんのお父さんが、当時恵那山トンネルの工事関係者のための飯場がない…との声を聞き、帰郷して開店して以来、地元の中華料理店として永く愛されてきた。 店を継ぐ決意で転職して3年。「いちばん強く感じたのは、地元に暮らしながら、地元のことをあまりにも知らなかったということ。会社をやめてから、阿智の人たちのつながりの深さを改めて知りました。メニューを一気に変えたい気持ちもあるけれど、この店の味が求められているうちは、大きく変えることはないでしょうね。少しずつ新しい取り組みもしていく予定です」地元に暮らしながら、地元のことを知らなかった。下原 大介さん(34)06ACHI KAZOKU

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