移住者体験談
小林 麻美さん
移住先 | 東御市 |
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移住年月 | 2015年 |
家族構成 | ご主人、息子さん3人 |
職業 | パン屋さん |
新島から東御市へ
東御市に来る前は、主人の仕事の都合で伊豆諸島の新島に14年暮らしていました。
私は埼玉県出身なのですが、主人の出身が佐久市で、ご両親も佐久市にいらっしゃいました。孫との時間を作るほうが、家族として大事なことなのかなと思い、長野県への移住を決めました。
そのご両親が建てた家が東御市の北御牧地域にあったので、長男が中学校に入るタイミングでこちらに住むことにしました。
自分自身の手でモノを作り出したい
新島ではリエゾンコーディネーターとして、様々な島のイベントを企画をしていました。
そういったものを作り上げるためには、みんなで会議したり意見を取り入れたりする必要があるんですけれど、地元の人が元気だったら、やっぱりいろんなアイデアが出てくるんですよね。
こういった経験をしているなかで、自分自身の手でモノを作り出したいなと感じるようになりました。そんなとき、孫を見せに来ていた長野で上田市のとあるパン屋さんと出会いました。
そのお店の雰囲気と、パンのかおりがなんだか懐かしいと感じて。私もこういうパンを作ってみたいと思いました。
新島の地域活性化を目指したパン屋をやりたいんです、という手紙をその方に書いて、2ヶ月間研修をさせてもらいました。新島に戻ってきて、もともと民宿だったところの台所を借りてパン屋を開きました。
3年半くらい、そのパン屋は続けていました。
出会えた人たちとできたつながりは宝
「地域とつながって過ごしていく」という新島でやってきたスタイルが生きがいだと思っています。
東御市でもそういったことをやっていきたいな、と思っています。
同じようにパン屋をやりたいなと思っているのですが、地域を知らないことには受け入れてもらえないんじゃないかと思いました。
そんなとき、北御牧味の研究会(食品加工をしている施設)で人を募集をしていることを知り、そこで仕事を始めました。
働いている人がほとんど子育てを経験してきている方たちなので、子どもが熱を出してしまったときなんかも休みを取りやすかったりと、寛大でありがたいです。
そこで出会った方たちに誘われて、地域づくりのワークショップに誘ってもらうようになりました。
ワークショップで出会った人たちは意欲があるひとたちばかりで、ここのひとたちとつながっていれば私も何かできるんじゃないかという気持ちになってきました。
ここでも新島と同じように、地域に根付いたパン屋ができないかなと思っています。
パンっていろんなひとが食べることができるので、人を呼び込むためのアイテムになると思います。
現在は、八重原プロジェクトという地元の陶芸家の方や起業家の方が集まったプロジェクトにも参加しています。
自分のできる限り動いてみて、本当に動ければラッキーだと思うんです。逆に、動き出すことができなかったら、今は動くときじゃないんだと思うんです。
自分が動いたことで、出会えた人たちとできたつながりは宝です。動いてみれば、何か得られると思っています。
お母さん目線で声をかけてくれる
ここは四季がとてもはっきりしていると思います。山や、田んぼを眺めていると本当に癒されます。
ただ、ちょっといけば誰かに会える場所があればいいなはと思います。みんな車でどこかに行ってしまうので。特に若い人・子育て世代の方は車で地域外に出てしまいますし。
現在、中1、小5、年少の息子がいます。
保育士さんは、子育てを応援してくれているんだな、と感じることができます。お母さん目線で声をかけてくれるので安心して預けることができます。電話一本で預ける時間を延ばしてくれたり、土曜保育もあるところがありがたいです。
ただ私たちが暮らしているところは、少し小中学校から離れています。
中学生の息子は、途中まで自転車でいってそこから歩いていますし、小学生の息子は、近所の子と45分くらい歩いて通っています。帰りは児童館で待っていて、そこに迎えに行ったりすることもあります。
人が集まってくれるといい
私が住んでいるすぐ近くに、芸術むら公園という風光明媚なところがあるのですが、そこがもっと活用されれば良いなと思います。芝生のひろばはとてもきれいなので。
この北御牧・八重原地域は下には夜景があって、上には星空が見える。
そういったところに人が集まってくれるといいな、と思っています。
※取材者追記
インタビュー時点では、まだパン屋さん開業に向けて準備中だった小林さん。
晴れて2016年10月にコミュニティー「café&bread まる屋」を芸術むら公園の施設をリノベーションしてオープンされました!
https://www.facebook.com/maruya.2016