移住者体験談
森 舞子さん
移住先 | 長野市 |
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移住年月 | 2013年 |
年代 | 30代~40代 |
職業 | 「小とりの宿」オーナー |
山好きが高じて長野市へ
長野市が善光寺御開帳で大にぎわいだった2015年5月、善光寺北側に小さなゲストハウス「小とりの宿」がオープンしました。週3日間だけランチ営業をするごはんもおいしいと評判のこの宿を営むのが、大阪府出身の森舞子さんです。森さんは京都の大学を卒業後、大阪の旅行専門雑誌制作会社に就職。同時に、友人の母親の影響で北アルプスに登るようになり、それが高じて北アルプスの山小屋で働くようになりました。5年ほど経った頃「自分が遊べる居場所をつくりたい」という思いから、拠点を構えることを決意。友人が住んでいた長野市に遊びに来るうちに、空き家物件を紹介している不動産屋「MYROOM」から現在の物件を紹介されます。住宅街でやや奥まった立地をひと目で気に入った森さんは、すぐにこの建物を借りることに決めました。
山小屋や料理の魅力を伝えたい
借りたばかりの頃は、宿業について明確には考えていなかったという森さん。しかし、10年以上も空き家だった建物を苦労して改修するうちに、次第に森さんの心境に変化が生まれます。「山小屋で料理を提供するような楽しさを生み出せる場所にできたら」。そんな思いから、料理も宿業も両方が可能な“山小屋のような小さな宿”のオープンを決心。長野市内で知り合った友人・知人の助けを借りながら、開店の準備を進めました。
地域の人に開かれた空間づくり
こうして無事開店した当初は、食事付きの宿泊業が中心でした。しかし、何かとよくしてもらうご近所に対し、森さんは「宿泊の必要がない地元の人も気軽に足を運べる場所にしたい」と考えるようになって始めたのがランチ営業です。長野県産野菜を中心とした手作りのごはんは、滋味に富んでいて体にやさしい味わい。くわえて、これまでにはイラスト展やワークショップなども開催し、より多くの人が気軽に訪ねられる空間をつくりあげています。「我が家に遊びにきた感覚で来てもらえるとうれしいですね」と森さん。これまでの経験を生かし、この宿を通じて長野市民と山の文化をつなげ、未経験者に山登りの魅力を伝えていくことも森さんの目標です。
メッセージ
採れたての野菜に、四季それぞれの山の幸。新鮮な食材が手に入りやすいここは本当に料理するのが楽しくなる場所です。